英語ペラペラ上達秘策Part1-b

出典「e-note」さま

4.自分に合った教材を探そう

リスニング力を確実にアップさせるためには、いきなり高度な英語からではなく、自分のレベルにあった英語を聞いた方がいい。私はやっとそのことに気づきました。
難しいアメリカのニュースを毎日聞いても、魔法のように突然理解できるようにはならないのです。
その点、NHKのラジオ講座はレベル別に分かれておりテキストもお手頃価格でよさそうですが、せっかく毎日英語を聞く気になったなら、反復の力を使ってもっと効率よくレベルアップできる方法があります。

4-1.まずは1冊だけテキストを選ぶ

本屋に行くと、棚をいくつも埋めるほどの英会話本が置いてあります。
「たった7日で話せるようになる!」と書かれたお手軽な本に飛びつきそうになりますが、ほんとうに近道したいなら、こんなテキストを選びましょう。
1フレーズごとではなく、まとまった会話(ダイアログ)が書かれている
その会話が収録されたCDがついている
英文にカタカナで読み方が書かれていない
英会話の日本語訳だけでなく、単語の意味や簡単な文法解説もあればなお良し

そしてこれが一番重要。
今の自分が読んで、いくつかわからない単語はあるが全体の意味がつかめるレベルのもの
簡単すぎても、難しすぎてもダメです。あくまで今の自分よりちょっと上、くらいのものを選びましょう。
レベルが合っていても分厚すぎて、最後までやり通せなさそうな本も避けた方がいいでしょう。
また、英文に親切にもカタカナで読み方が書かれているものもオススメしません。
カタカナ読みは、日本人英語から抜け出せない一番の原因です。正しい発音は耳から覚える癖をつけましょう。
あとはレイアウトの好き嫌いで選んだって構いません。
せっかくお金を出して買うのですから、きっちり最後まで使い切りたいですよね。

4-2.スキマ時間をフル活用する
テキストが決まったら、さっそく勉強開始です。
といっても最初から机に座ってテキストを読む必要はありません。
まず通勤などのスキマ時間を利用して、CDを「意味を考えながら」聞きましょう。ネットなど、他のことをしながら聞き流すのではだめです。
1つのダイアログを集中して聞き、何を話してるか理解しようとするのです。
1つの英会話は長くても3、4分でしょうから、移動などの短い時間でできます。
私は電車の中でいつも聞いていました。
集中して聞いた結果、わからない単語が出てきても大丈夫です。
会話全体の意味がなんとなく掴めたと思ったら、次のダイアログへ移りましょう。
聞き続けているうちにどうしても気になる単語が出てきたら、テキストを開いてみるなりネットで検索するなりして意味を確認すればいいのです。
詳しく辞書をひく必要もありません。その文脈の中でなんと言っているかが分かれば、それでOKです。

4-3.耳が慣れるということを実感する
ダイアログが進むにつれて少し難しくなってきたら、一番最初の会話にもどって聞き直してもいいでしょう。
繰り返し理解できる英語を聞くことで、やがて難しい会話でも、聞き取った単語の意味をつなげて理解できるようになります。
この「完璧ではないけれど意味のわかる部分を拾って全体を理解する」、これが俗に言う耳が慣れるという状態です。
留学すると耳が慣れて良いというのは、何も外国に住むと急に全部の英語が完璧に聞き取れるという意味ではありません。
生活に必要な英会話を積み上げていく中で、相手の言ってることが100%理解できなくても、わかる単語をつなぎ合わせて大体の意味がつかめるようになるのです。

5.文法本は辞書のように使う
内容が難しくなってくると、どこかで単語はわかるのに意味がわからない文というのが出てきます。
その場合は文法が理解できていない可能性があるので、元のテキストで確認しましょう。
私は家の片隅で眠っていた高校時代の文法本を引っ張り出して、構文の意味を確認したりしました。
今はネットでも簡単に検索できますし、便利ですね。
初心者向けの会話ならそれほど複雑な文法は使われていません。
実際にネイティヴの外国人も、日常会話には簡単な文法だけを使っています。
ここでいう簡単な文法とは、中学・高校で習ったレベルのことです。
ですから完全にわからないというよりも、見たことある構文だけど意味を忘れてしまった…という場合が多いでしょう。
英語学習というと学生時代を思い出して単語の暗記や文法の勉強から始める人がいますが、それらはすでに6年間習ってきていることです。
その中で忘れてしまったものだけを本やネットで調べて思い出せばいいのです。
分厚い文法本は頭からごりごりやるのではなく、辞書がわりにするのが効率的な使い方です

6.耳が慣れたら次にすること

ヒアリング力がアップし、相手の言っていることが聞き取れるようになったら、それだけでスムーズに会話できるでしょうか。
英会話にはもう一つ、必須のスキルがあります。
それはスピーキング力です。
ではスピーキングに必要なものって何でしょう。

発音のきれいさ
イントネーションの正確さ
質問に対し適切なフレーズが作れる文章構成力
単語を素早く思い出せる記憶力
確かに全部間違いではありません。
しかし本当にスムーズな会話のためには、もっと大切な要素があります。

6-1.会話には反射神経が必要
例えば「What is your hobby?」(あなたの趣味はなんですか)と聞かれたので、それに答えたい。
ええっと…確かこの場合は、私の趣味、だから「My…My hobby…is…」あれ、旅行ってなんだっけ。
「is…is…ええと…travel?」
答えというか質問のようになってしまっています。
これではスムーズな会話には程遠いですが、私は最初のころ自信がなくてよくこの「答え半分質問半分」の英語を話していました。
英会話にはもちろん記憶力や正しい文章構成能力も必要です。
しかしせっかく覚えた単語を思い出すのに1分も2分もかかっていては、話は進みません。
スピーキング力を高める上で必須の要素、それは飛んできた質問をすぐに打ち返せる瞬発力です。
スポーツのような反射神経が必要になってきます。

6-2.会話のスピードアップ法
自然なスピードで話すためには単語1つ1つを考えながら話していても追いつきません。
会話に慣れるために毎日でも外国人と話したいところですが、ここは日本。
外国人と出会うにも学校に通うにもお金や時間がかかります。
何とか手っ取り早く自分のスピーキング力をアップさせる方法はないだろうか。
いろいろ調べた結果、最初に選んだテキストを使って、会話のスピードアップと同時に正確なイントネーションや発音も身につけられるお得な方法を発見しました。
その方法とは、

CDを聞くのも話上達法

流れている会話文をそのまま声に出して繰り返す
これだけです。
ポイントは1文が終わるまで待つのではなく、CDがしゃべりだしたらその音声に自分の声を重ねて追いかけながら話すことです。
これはシャドーイングといって、自然なイントネーションや発音を身につけるのに有効な方法です。
耳で聞いて十分理解している文でも、いざ同じスピードで話すとなるとすごく速く感じます。
どうしても言いづらい文は、一度ゆっくり言う練習をしてからまたCDのスピードに挑戦すると上手くいきます。
私は最初CDが速すぎて難しかったので、まずテキストを音読して、舌が回るようになってから改めてシャドーイングしていました。
慣れると最初の音読は必要なくなり、いきなりCDに合わせても追いつけるようになります。
上達のポイントは役者になったつもりで、CDの話し方や発音をできるだけ真似ることです。
始めは本当に舌が回らずイライラするかもしれませんが、続けていくと少しずつ長い文が話せるようになるので、楽しいですよ。

7.反復の力とテキストを信じよう
私はこのリスニングとシャドーイングを1ヶ月続けた結果、テキストの会話を全部覚えてしまいました。
何も覚えようと思って毎日テキストを睨んでいたわけではありません。
買ったテキストなら、まずは信じて1冊やりきってみましょう。
どんなに薄いテキストでも1冊終わらせることができたら、まるで分厚い本を読み終えたような達成感と、自分への自信が得られるはずです。

8.いよいよ練習試合に出かけよう

さあ、テキストの内容が身につき、シャドーイングも上達してきたら、そろそろ練習試合をしてみませんか。
今までの自主練がどれだけ実践で使えるか、試してみる時期です。
最初の練習試合には英会話学校やオンライン英会話の無料体験利用だけで十分です。

8.負けないための試合準備

体験レッスンの前に時間があったら少し準備をしましょう。
初対面の外国人と何を話せばいいと思いますか。
そうですね、自己紹介です。

話す内容がわかっているのであれば、準備していった方がより実りのある会話ができます。
私はあらかじめ職業や趣味、英語を勉強したい理由などが話せるように単語を調べ、作文していきました。
直前にはそれらをナチュラルなスピードで言えるように音読もしました。
どんなに有名なスポーツ選手でも、試合前の準備は欠かせません。
作文しながら「ここはなんて言うんだろう」「本当にこの言い方で大丈夫かな…」と不安になりましたが、間違っていたら教師が直してくれるだろう、と開き直ってどんどん言いたいことを書いていきました。
そして実際会話してみて、やはりスムーズにはいかずノートを見ながら話す部分もありましたが、その場でとっさに作った文章より、準備していった文章を直される方が後々まで記憶に残ることに気づきました。
ですから、時間がある人は少しでもいいので作文していきましょう。
うまく文が作れないならテキストに出ている例文をつなぎ合わせて、自分の情報に入れ替えるだけでも十分です。

9.まとめ
いかがでしたでしょうか。
「英会話を始めたいけれど何から取り組めばいいかかわからない」という人のために、私が英会話初心者だったころに効果があった勉強法をご紹介しました。
基本的なリスニング力とスピーキング力が身についたら、あとは場数をこなして本番に慣れていってください。
私は英会話熱が高まるあまり、この状態からいきなりオーストラリアに短期留学しました。
オーストラリア着の飛行機が遅れ、シドニーでの乗り換え便に乗れず、さらに「乗り換え便に乗れない」ということを空港で誰に何て言えばいいか分からず半泣きになったのも今ではいい思い出です。
最近では海外旅行の際に飛行機が遅れても、さっさとカウンターに行って振替便の手配とおまけのランチクーポンももらえるようになりました。
私のようにいきなり留学しなくても、場数をこなすため英会話学校に行ったり、もっと安い方法なら月額で毎日クラスが受けられるオンライン英会話や、好きな時に行ける英会話カフェもあります。
本番を重ねる中で、最初にご紹介した5つのスキルのうち自分が得意なもの、逆に足りないものがどれか分かってくるでしょう。
得意なところはさらに伸ばし、足りないところは補強するよう勉強を進めていってください。
最終的には5つのスキルをグラフ化した時、きれいな五角形になることが理想です。
忘れないでいただきたいのは、外国人と話す時間は単なる練習ではなく試合だ、ということです。
週に1度、試合だけをしていても早い上達は見込めません。
スポーツと同じく普段の基礎練習、試合前の準備を行って始めて勝算が上がるのです。
今までいろんな勉強法を見てきたけれど結局何をすればいいかわからないという人は、なんでもいいのでとにかくやってみましょう。
まずは本屋に行って、1冊の厳選したテキスト選びからスタートです。
あなたが考えて選び、そして最後までやりきると決意したテキストなら、それが正解です。
あとは自分を信じてやるのみ。結果は必ずついてきますよ。

Present from 微妙に超大変Very seriousな、英会話勉強法